現代文はセンスではない。国語を安定させる勉強法– DAY5 –

はじめに

国語が苦手な受験生から、よく聞く言葉があります。

「現代文はセンスですよね」
「国語は勉強しても伸びない気がします」
「解説を読めばわかるけど、自分では選べません」
「その日の文章との相性で点数が変わります」

たしかに、現代文は英単語や古文単語のように、
覚えたものがそのまま点数に出る科目ではありません。

だからこそ、勉強の仕方がわからず、
後回しにしてしまう人も多いです。

でも、現代文は完全にセンスだけで決まる科目ではありません。

もちろん、語彙力や読書経験の差はあります。

ただ、入試現代文で安定して点数を取るためには、
文章の読み方、根拠の取り方、選択肢の見方を身につける必要があります。

逆に言えば、
そこを知らないまま問題量だけ増やしても、
点数は安定しにくいです。

今日は、現代文と古文が伸びない人に多い原因と、
国語を安定させるために最初に見直すべきことをお伝えします。


現代文が伸びない人に多い勘違い

現代文が伸びない人に多いのは、
文章を「なんとなく」読んで、
選択肢も「なんとなく」選んでいることです。

たとえば、問題を解くときに、

「この選択肢が一番それっぽい」
「本文に近い気がする」
「なんとなく違和感がない」
「消去法でこれしかなさそう」

という感覚で選んでいないでしょうか。

もちろん、最終的に感覚が働くこともあります。

ただし、現代文で本当に大切なのは、
その選択肢を選んだ理由を、本文に戻って説明できるかどうかです。

なぜその選択肢が正解なのか。
本文のどこが根拠なのか。
なぜ他の選択肢は違うのか。
どの言葉が本文とズレているのか。

ここまで確認できて、初めて現代文の力は伸びていきます。

現代文は、感覚で当てる科目ではありません。

本文をもとに、根拠を持って判断する科目です。


現代文で見るべき4つのポイント

現代文を読むときに、まず意識してほしいポイントは4つです。

1つ目は、筆者の主張です。

文章には、筆者が一番伝えたいことがあります。

説明文や評論文では、
具体例、引用、対比、言い換えなどを使いながら、
筆者の主張が展開されます。

問題を解くときは、
細かい部分だけを見るのではなく、
文章全体で筆者が何を言いたいのかをつかむ必要があります。

2つ目は、対比です。

現代文では、
AではなくB、
昔はこうだったが今はこう、
一般的にはこう考えられているが筆者はこう考える、
という対比がよく出てきます。

対比を見抜けると、
筆者の主張がかなり見えやすくなります。

3つ目は、言い換えです。

現代文では、同じ内容が別の言葉で何度も説明されます。

難しい表現が出てきても、
前後にわかりやすい言い換えがあることがあります。

「つまり」
「すなわち」
「言い換えれば」
「このように」
といった表現が出てきたら、
筆者が大事な内容を整理している可能性があります。

4つ目は、具体例です。

具体例は、筆者の主張をわかりやすくするために使われます。

ただ、具体例そのものが結論ではありません。

具体例を読んだら、
「これは何を説明するための例なのか」
を考えることが大切です。

現代文が苦手な人は、具体例の内容に引っ張られて、
文章全体の主張を見失うことがあります。

具体例は、主張を支える材料です。


選択肢は「正しそう」ではなく「本文と合っているか」で見る

現代文で点数が安定しない人は、
選択肢の見方が甘いことがあります。

選択肢を見るときに大切なのは、
「なんとなく正しそうか」ではありません。

本文の内容と本当に一致しているかです。

現代文の選択肢には、
一見正しそうに見えて、本文と少しズレているものがあります。

たとえば、

言いすぎている。
一部だけ合っている。
原因と結果が逆になっている。
本文には書かれていない内容が入っている。
筆者ではなく一般論の立場になっている。
具体例の内容を主張のように扱っている。

こうした選択肢は、なんとなく読むと選んでしまいやすいです。

だからこそ、選択肢を選ぶときは、
必ず本文に戻ることが大切です。

この選択肢の根拠は本文のどこにあるのか。
この言葉は本文の表現と対応しているのか。
本文より言いすぎていないか。
本文にない内容を勝手に足していないか。

この確認をするだけで、
現代文のミスはかなり減ります。


現代文の復習でやるべきこと

現代文は、解きっぱなしにしても伸びにくい科目です。

問題を解いたあとに大切なのは、
正解か不正解かを見ることだけではありません。

復習でやるべきことは、
自分の読み方と解き方を確認することです。

まず、正解の根拠を本文から探します。

解説を読んで納得するだけではなく、
自分でも本文のどこが根拠なのかを確認します。

次に、不正解の選択肢がなぜ違うのかを確認します。

ただ「違う」と覚えるのではなく、
どの部分が本文とズレているのかを見ます。

そして、間違えた原因を分類します。

本文の主張をつかめていなかったのか。
対比を読み落としていたのか。
言い換えに気づけなかったのか。
選択肢の言いすぎを見抜けなかったのか。
根拠を探さずに感覚で選んでしまったのか。

原因がわかれば、次の演習で意識するポイントが決まります。

現代文の復習は、
解説を読んで「なるほど」で終わらせないことが大切です。

「次に同じタイプの問題が出たら、どう判断するか」
まで考えましょう。


古文は雰囲気で読む科目ではない

次に、古文についてです。

古文が苦手な人は、
文章をなんとなく雰囲気で読もうとしがちです。

でも、古文は現代文以上に、
知識の有無で見え方が大きく変わる科目です。

特に大切なのは、次の4つです。

古文単語。
助動詞。
敬語。
主語把握。

この4つが曖昧なままだと、
本文の内容はかなり読みにくくなります。

古文単語がわからないと、
文章の意味が取れません。

助動詞がわからないと、
過去、完了、推量、打消、使役、受身などの意味が判断できません。

敬語がわからないと、
誰に敬意が向いているのかがわかりません。

主語把握ができないと、
誰が何をしたのかがわからなくなります。

古文は、なんとなく読む科目ではありません。

知識を使って、本文を読み解く科目です。


古文で最初に固めるべきこと

古文が苦手な人は、
まず古文単語と助動詞を固めましょう。

古文単語は、現代語と意味が違うものが多いです。

たとえば、
「あはれ」
「をかし」
「めでたし」
「やがて」
「いと」
「なほ」
など、現代語の感覚だけで読むとズレる単語があります。

古文単語は、
見た瞬間に意味が出る状態にすることが大切です。

次に助動詞です。

助動詞は、意味、接続、活用をセットで覚える必要があります。

ただ表を眺めるだけではなく、
本文中で識別できるかが重要です。

「ぬ」は完了なのか、打消なのか。
「なむ」は係助詞なのか、願望の終助詞なのか。
「る」「らる」は受身、尊敬、自発、可能のどれなのか。

このように、本文の中で判断する力が必要です。

そして敬語です。

古文では、敬語が主語把握の手がかりになります。

尊敬語なら、動作をしている人が高い立場。
謙譲語なら、動作の向かう先に敬意がある。
丁寧語なら、聞き手への敬意。

こうした敬語の方向を見れば、
誰の動作なのかを判断しやすくなります。

古文が読めない原因は、
文章のセンスがないからではありません。

必要な知識が、本文中で使える状態になっていないことが多いです。


国語が伸びない人のチェックリスト

今日の内容を踏まえて、
次の項目を確認してみてください。

□ 現代文をなんとなく感覚で解いていないか
□ 正解の根拠を本文から説明できるか
□ 不正解の選択肢がなぜ違うのか説明できるか
□ 筆者の主張をつかむ意識があるか
□ 対比、言い換え、具体例を意識して読んでいるか
□ 選択肢の言いすぎやズレを確認しているか
□ 古文単語を見た瞬間に意味が出るか
□ 助動詞の意味、接続、活用を判断できるか
□ 敬語から主語を判断する意識があるか
□ 古文を雰囲気だけで読んでいないか

当てはまらないものが多い場合、
国語の才能がないのではありません。

読み方や知識の使い方が、
まだ整理されていないだけかもしれません。


国語を安定させるために今日からやること

国語を安定させるために、
今日からやってほしいことは3つです。

1つ目は、現代文で正解の根拠を必ず本文に戻って確認することです。

正解した問題でも、
「なぜこれが正解なのか」
「本文のどこが根拠なのか」
を確認してください。

2つ目は、不正解の選択肢のズレを言葉にすることです。

本文にない内容が入っているのか。
言いすぎているのか。
因果関係が逆なのか。
具体例を主張のようにしているのか。

ここを確認することで、
選択肢を見る目が鍛えられます。

3つ目は、古文単語と助動詞を本文中で確認することです。

単語帳や助動詞表だけで終わらせず、
実際の文章の中で使えるかを確認してください。

知識は、覚えただけでは点数になりません。

本文中で使えて初めて点数になります。


明日の内容

明日は、模試と過去問の使い方についてお伝えします。

模試や過去問は、
判定や点数を見て一喜一憂するためのものではありません。

本当に大切なのは、
どの科目で、どの単元を、どんな理由で落としているのかを分析することです。

英語で点数が取れなかったとしても、
原因が単語なのか、構文なのか、時間不足なのかで、
次にやるべき勉強は変わります。

国語も同じです。

本文が読めていなかったのか。
選択肢の判断が甘かったのか。
知識が足りなかったのか。

模試や過去問を正しく使えば、
次の勉強計画がかなり立てやすくなります。

明日は、
模試・過去問を成績アップにつなげる使い方をお伝えします。


最後に

国語が伸びないとき、
「センスがないから」と決めつける必要はありません。

現代文には、読み方と解き方があります。

古文には、知識と主語把握があります。

もちろん、すぐに安定する科目ではありません。

でも、感覚だけで解く状態から、
根拠を持って判断する状態に変われば、
国語の点数は少しずつ安定していきます。

大切なのは、
なんとなく読むことをやめることです。

本文に戻る。
根拠を探す。
選択肢のズレを見る。
古文の知識を本文中で使う。

この積み重ねが、国語を変えていきます。