英語が伸びない人が最初に見直すべきこと– DAY4 –

はじめに

英語は、大学受験で最も差がつきやすい科目の一つです。

特に私立文系を目指す場合、
英語の得点が安定するかどうかで、
合格可能性は大きく変わります。

だからこそ、多くの受験生が英語に時間を使います。

単語帳を開く。
文法問題集を進める。
長文問題を解く。
動画授業を見る。
過去問に取り組む。

それでも、なかなか英語の成績が伸びない人がいます。

勉強しているのに、長文が読めない。
文法問題を解いているのに、模試で間違える。
単語帳をやっているのに、長文になると意味が取れない。
過去問を解いても、いつも時間が足りない。

こういう状態になると、
「英語の才能がないのかな」
「長文をもっと解かないとダメなのかな」
「難しい参考書に進んだ方がいいのかな」
と思ってしまうかもしれません。

でも、英語が伸びない原因は、
長文演習の量が足りないことだけではありません。

多くの場合、長文に入る前の土台が曖昧なまま、
演習だけを増やしてしまっていることに原因があります。

今日は、英語が伸びない人に多い原因と、
偏差値40台から英語を伸ばすための正しい順番についてお伝えします。


英語が伸びない人は、長文の前でつまずいている

英語が苦手な人ほど、
「長文が読めないから、長文をたくさん解こう」と考えます。

もちろん、長文演習は必要です。

最終的に入試で点数を取るには、
長文を読み、設問を解き、時間内に処理する力が必要です。

ただし、長文が読めない原因が土台不足にある場合、
長文だけを増やしてもなかなか伸びません。

たとえば、英単語の意味が曖昧なまま長文を読んでも、
文章全体の意味はぼやけます。

英文法が曖昧なまま長文を読んでも、
なぜその文がそういう意味になるのかがわかりません。

英文解釈ができないまま長い英文に取り組んでも、
主語・動詞・目的語・補語・修飾関係を正確に取れません。

その状態で長文演習を増やしても、
解説を読んで「なるほど」と思って終わりになりやすいです。

そして次に似た文章が出ても、また読めない。

つまり、長文が読めないからといって、
いきなり長文ばかり解けばいいわけではありません。

まずは、長文を読むための土台を確認する必要があります。


英語を伸ばす基本ルート

英語を伸ばす基本ルートは、次の順番です。

単語 → 文法 → 英文解釈 → 長文 → 過去問

この順番がとても大切です。

もちろん、実際の勉強では完全に一つずつ終わらせるわけではありません。
単語をやりながら文法を進める。
文法を復習しながら英文解釈に入る。
解釈をしながら短めの長文に触れる。

このように並行して進めることもあります。

ただ、意識としては、
単語と文法が曖昧なまま、いきなり難しい長文や過去問に突っ込まないことが大切です。

英語は積み上げの科目です。

下の土台が抜けていると、
上に乗せる演習がうまく積み上がりません。


1. 英単語は「なんとなくわかる」では足りない

英語が伸びない人にまず確認してほしいのが、英単語です。

「単語は一応やっています」
「単語帳は何周かしました」
「見たことがある単語は増えました」

こういう人は多いです。

ただ、ここで大切なのは、
単語帳を何周したかではありません。

英単語を見た瞬間に、意味が出るかどうかです。

入試本番では、単語を見てから、
「これなんだっけ」と毎回考えている時間はありません。

長文の中で出てきたときに、
瞬時に意味が取れる必要があります。

特に英語が苦手な人は、
単語を「見たことがある」状態で止めてしまいがちです。

しかし、それでは長文の中では使えません。

英単語の目標は、
なんとなく知っていることではありません。

即答できることです。

日本語訳を隠して答えられるか。
1秒以内に意味が出るか。
例文の中で使われても意味が取れるか。
数日後にも思い出せるか。

ここまで確認する必要があります。

英語が伸びない人ほど、
長文に入る前に、まず単語の完成度を見直してください。

単語力が上がるだけで、
長文の見え方はかなり変わります。


2. 文法は「答え」ではなく「理由」まで説明する

次に見直したいのが、英文法です。

文法問題集を進めているのに、
なかなか文法が得意にならない人がいます。

その原因の一つは、
答えだけを覚えていることです。

文法問題で大切なのは、
正解を選ぶことだけではありません。

なぜその答えになるのかを説明できることです。

たとえば、選択肢の中から正解を選べたとしても、
なぜ他の選択肢がダメなのかを説明できなければ、
本当に理解しているとは言えません。

文法は、長文読解にもつながります。

関係詞、分詞、仮定法、比較、接続詞、準動詞、時制。
これらは文法問題として出るだけではありません。

長文の中で、英文の意味を正確に取るためにも必要です。

文法が弱いと、
英文をなんとなく雰囲気で読むことになります。

そして、少し複雑な文になると、
意味を取り違えます。

だからこそ、文法は問題集を終わらせるだけではなく、
理由まで説明できる状態にする必要があります。


3. 英文解釈で「1文を正確に読む力」をつける

英語長文が読めない人の多くは、
1文を正確に読む力が足りていません。

単語の意味はある程度わかる。
文法も一応やっている。
でも、長い文になると読めない。

この場合、英文解釈が不足している可能性があります。

英文解釈とは、
英文の構造を正確に取り、
1文を正しく読むための勉強です。

主語はどこか。
動詞はどこか。
目的語や補語はどれか。
どこからどこまでが修飾語なのか。
関係詞がどこにかかっているのか。
分詞句が何を説明しているのか。

これらを確認しながら読む力が必要です。

英語長文は、単語の意味をつなげるだけでは読めません。

英文の構造を取ることで、
正確に意味が見えてきます。

特に難関私大の英語では、
1文が長く、修飾関係も複雑な英文が出ます。

このときに、なんとなく読む癖があると、
内容一致問題や下線部解釈で失点しやすくなります。

英文解釈では、
訳を見て納得するだけでは不十分です。

自分で構造を取れるか。
なぜその訳になるのか説明できるか。
文の骨格を見抜けるか。

ここまで確認しましょう。


4. 長文演習は「読んで終わり」にしない

単語、文法、英文解釈の土台ができてきたら、
長文演習に入ります。

ただし、長文演習でも注意が必要です。

長文を解いて、丸つけをして、解説を読んで終わり。

これでは、なかなか力がつきません。

長文演習で大切なのは、
間違えた原因を分析することです。

単語がわからなかったのか。
文構造が取れなかったのか。
指示語の内容を取り違えたのか。
逆接や具体例の流れを追えていなかったのか。
設問の根拠を本文から拾えていなかったのか。
時間配分が悪かったのか。

原因によって、次にやるべき勉強は変わります。

単語が原因なら、単語帳に戻る。
構文が原因なら、英文解釈に戻る。
内容の流れが原因なら、段落ごとの要旨を確認する。
設問処理が原因なら、選択肢の切り方を練習する。
時間不足なら、読むスピードや解く順番を見直す。

長文演習は、ただ問題数をこなすためのものではありません。

自分の弱点を見つけて、
次の勉強を修正するためのものです。


5. 過去問は最後の仕上げではなく、戦略を作る材料

過去問は、直前期に力試しで使うものだと思っている人もいます。

もちろん、直前期の演習としても重要です。

ただ、過去問にはもう一つ大切な役割があります。

それは、志望校の傾向を知り、
今の勉強の優先順位を決めることです。

大学によって、英語の出題形式は違います。

長文中心の大学もあれば、
文法問題が多い大学もあります。

内容一致が重い大学もあれば、
空所補充や整序問題が多い大学もあります。

英作文や要約が必要な大学もあります。

だからこそ、
志望校の過去問を見ずに、一般的な英語の勉強だけをしていると、
対策がズレることがあります。

過去問を使うときは、
点数だけを見るのではなく、次の点を確認してください。

どの問題形式が多いのか。
どの分野で失点しているのか。
時間は足りているのか。
単語レベルは足りているのか。
文構造で止まっているのか。
設問の根拠を拾えているのか。

過去問は、落ち込むためのものではありません。

今の勉強を修正するための診断材料です。


英語が伸びない人のチェックリスト

今日の内容を踏まえて、
次の項目を確認してみてください。

□ 英単語を見た瞬間に意味が出る
□ 単語帳を「眺めるだけ」で終わっていない
□ 文法問題で、正解の理由を説明できる
□ 間違えた文法問題を、答えだけ覚えて終わっていない
□ 英文の主語・動詞・目的語・補語を確認している
□ 長い英文で、修飾関係を取る練習をしている
□ 長文の間違いを原因別に分類している
□ 過去問を点数だけでなく、傾向分析に使っている
□ 志望校の英語で何が出るか把握している
□ 今の英語学習が、志望校の形式につながっている

当てはまらないものが多い場合、
英語力がないというより、
勉強の順番がズレている可能性があります。


偏差値40台から英語を伸ばすなら

偏差値40台から英語を伸ばすなら、
まずやるべきことはシンプルです。

英単語を即答できる状態にする。
英文法を理由まで説明できる状態にする。
英文解釈で1文を正確に読む力をつける。
そのうえで長文演習に入る。
最後に過去問で志望校の形式に合わせる。

この順番です。

焦って難しい長文や過去問ばかり解く必要はありません。

むしろ、土台が曖昧なまま難しい問題を解き続けると、
解説を読んで終わりになりやすいです。

英語は、正しい順番で積み上げれば伸びます。

特に単語と構文が固まってくると、
長文の見え方が変わります。

今までぼんやり読んでいた英文が、
少しずつ構造として見えるようになります。

なんとなく選んでいた選択肢も、
本文の根拠をもとに判断できるようになります。

そうなると、英語の勉強はかなり変わります。


明日の内容

明日は、国語についてお伝えします。

特に、
「現代文はセンスだから仕方ない」
と思っている人には、ぜひ読んでほしい内容です。

現代文は、感覚だけで解く科目ではありません。

本文の読み方、根拠の取り方、選択肢の見方を身につければ、
点数は安定しやすくなります。

また、古文についても、
単語・助動詞・敬語・主語把握を中心に、
何から見直すべきかをお伝えします。


最後に

英語が伸びないとき、
必要なのは、ただ長文を増やすことではありません。

必要なのは、
どこでつまずいているのかを正しく見ることです。

単語なのか。
文法なのか。
英文解釈なのか。
長文の読み方なのか。
設問処理なのか。
過去問への対応なのか。

原因がわかれば、対策は変えられます。

英語が苦手だからといって、
志望校をすぐに諦める必要はありません。

まずは、今の英語学習の順番を見直してみてください。

英語は、正しい順番で積み上げれば変わります。